お客様の声
ライセンスアイテム通販ブランド「PREMICO」コラボレーションストーリー
日経クロストレンドタイアップ
人気シリーズとして定着したセイコー×新幹線から見る セイコーオリジナルウオッチの可能性
新幹線の車両をモチーフとしたセイコー×新幹線のオリジナルコラボウオッチが話題だ。2021年3月発売の第1弾を皮切りに、幅広い層から支持を集める人気シリーズとして定着した。この事例からコラボウオッチ事業の可能性を探ってみたい。
ーオリジナリティの高いコレクターズアイテムを販売するPREMICOのセイコー×新幹線コラボウオッチ
セイコー×新幹線のオリジナルコラボウオッチを仕掛けたのは、ライセンスアイテムの通販ブランド「PREMICO」だ。
同ブランドを運営するインペリアル・エンタープライズは、もともと日本の伝統工芸品などを販売しており、高年齢層がターゲットだったという。そんな中、多様なIP(知的財産)を活用して新たなマーケットを開拓したブランドがPREMICOだ。コンセプトは「プレミアムな価値を持つ限定版コレクターズアイテム」の展開。商材は腕時計を中心にバッグやペンダント、江戸切子グラスなど幅広いラインアップのアイテムがそろう。
では、セイコー×新幹線のオリジナルコラボウオッチはどのようにして生まれたのだろうか。PREMICOのプログラムディレクターとして同シリーズを世に送り出した松宮涼氏に聞いた。
「コロナ禍に伴う緊急事態宣言でテレワークになったとき、息子が動画配信サイトで見ていた新幹線が目に留まったんです。車体のデザインが豊富だったことにも魅力を感じましたし、鉄道ファンに向けたコレクターズアイテムとして有望なのではないかと思いました」(松宮氏)
松宮氏が、シリーズ第1弾に選んだのは、東北新幹線E5系「はやぶさ」(以下、「はやぶさ」)だった。
「ちょうど10周年を迎えるタイミングでもあり、コラボ商品には最適だと感じました」(松宮氏)
こうして、2021年3月、後に人気シリーズとして定着するセイコー×新幹線が動き出す。
ーセイコー×新幹線シリーズとして定着
要因は細部へのこだわりとデザイナーとの信頼関係
松宮氏が「はやぶさ」でこだわったのは、腕時計としてのクオリティとどれだけ新幹線をイメージできるか、だった。
「時計としての信頼性は言うまでもありませんし、専門のウオッチデザイナーさんが当方のこだわりを細かいところまで形にしてくれるので、納得のいく製品に仕上がりました」(松宮氏)
売れ行きは、発売当初こそ鈍かったが、雑誌や新聞、Web媒体での戦略的なプロモーションの効果が徐々に出始め、右肩上がりに伸びた。意外にも、購入者は想定していたコアな鉄道ファンではなかったという。
「もちろん鉄道ファンもいましたが、『はやぶさ』に親近感を抱いている地方の方など、どちらかというとライトなファンが中心でした。その他にも時計好きの方、セイコーの愛用者など、想像以上に幅広い層に届いたという印象です」(松宮氏)
こうしてスタートしたセイコー×新幹線のオリジナルコラボウオッチは、順調に人気シリーズへと育っていく。2021年7月には第2弾の東海道・山陽新幹線N700S「のぞみ」1周年記念ウオッチ、同12月には、第3弾の新幹線電気軌道総合試験車「923形ドクターイエロー」(以下、「ドクターイエロー」)運行20周年記念ウオッチが登場する。
「企画時点では、真っ黄色の時計が売れるのかという迷いがあり、金色にする案も出ました。けれど、やはり幸福の新幹線と呼ばれる人気車両なので、忠実な黄色にこだわろうという結論になりました」(松宮氏)
結果的に「ドクターイエロー」は、シリーズ最速で限定5000本の完全受注に到達する。その後も、2022年3月に「500系こだま」25周年記念ウオッチ、同9月には西九州新幹線「N700Sかもめ」デビュー記念ウオッチを発売し、人気シリーズとして定着している
ー新作はあのコラボ新幹線がモチーフ デザインへのこだわりはさらに深まる
2022年11月、PREMICOはセイコー×新幹線のシリーズ最新作として、500系新幹線の25周年記念コラボウオッチ2種類を発売した。1つは、2015年11月から2年半運行されて話題となったエヴァンゲリオン新幹線「500 TYPE EVA」、もう1つが、2018年に登場して現在も運行中の「ハローキティ新幹線」だ。
「500系こだまの25周年記念ウオッチは今年3月にも発売していますが、人気の高い500系をさらに盛り上げたいとの思いで、特別バージョンとして話題を呼んだ2モデルを企画しました。いずれもファンの多いコンテンツですが、あくまで新幹線を時計として再現するというこだわりを大切にしています」(松宮氏)
ライセンスアイテムは、許諾交渉や契約条項で高いハードルがあるイメージだが、そういった難しさはないのだろうか。
「PREMICOの役割は、セイコーウオッチさんと各スポンサーさんを結びつけて魅力ある製品を世に送り出すことです。セイコーウオッチさんと弊社は、ビジネスのつながりというよりも、チームだと思っています」(松宮氏)
当然ながら、多くのコラボ企画が実現に至ることは、エンドユーザーにとっても大きな恩恵になる。
「PREMICOが扱っているコレクターズアイテムは、何よりプレミアム感が重要ですし、愛着を持って長く使えることが価値になります。そういう意味では、セイコーウオッチさんのクオリティがあるからこそ、多くの方に喜んでいただけていると思います」(松宮氏)
今後のセイコーウオッチとのコラボ商品について聞くと、「準備中の案件が次々と控えているのでご期待ください」との言葉で締めくくってくれた。
ーセイコーオリジナルウオッチは信頼と品質を武器に今後もさまざまなコラボに挑戦する
セイコーウオッチが法人向けに展開する「セイコーオリジナルウオッチ」では、セイコーとのコラボウオッチを製作できる「セイコーダブルネーム」というサービスを提供している。その特徴について、セイコーウオッチ専門店営業部の河村直美氏に聞いた。
「特にカスタマイズの自由さについては自信を持っています。単に色や文字盤の書体を変更するだけでなく、『はやぶさ』や『ドクターイエロー』のオリジナルマークのように、専門のウオッチデザイナーが一から手掛けることで、コレクターズアイテムにふさわしい緻密なクオリティを実現できていると自負しています」(河村氏)
PREMICOのセイコー×新幹線シリーズも、1つのベースモデルからこれだけ豊かなバリエーションが生み出されているとのことで、河村氏の言葉にも納得だ。
最後に、「セイコーオリジナルウオッチ」事業の今後の展開についても聞いた。
「時計は高単価なので、さまざまなビジネスに活用していただける可能性を秘めています。そういう意味では、私たち自身がチームとして『セイコーダブルネーム』の活用の仕方や販売方法などをもっと洗練させ、価値のある提案でお客様をトータルサポートできるようにしていくことが重要だと考えています」(河村氏)
セイコー×新幹線シリーズは、セイコーウオッチ、PREMICO、そしてエンドユーザーの三者がWIN-WIN-WINの関係になったという点で画期的な成功事例だ。まだ見ぬコラボウオッチの実現に向けて、セイコーウオッチへぜひご相談ください。